2011年11月06日
激しい雨が降っている
50年前、1961年にボブ・ディランは20歳で初めてのファーストアルバムを作っていました。

当時の世界はこうでした。
1959年にフィデル・カストロが革命でキューバを共産主義国家に変化させた。
キューバのミサイル危機である。
この事件が米ソ冷戦が全面的核戦争の破局へ拡大する危険が最も高まった瞬間と一般に同意されている
1961年6月のウィーンでの首脳会談で握手するケネディー大統領とフルチョフ・ソヴィェト連邦首相。
彼らの相互不信が2ヵ月後のベルリンの壁建設という結果を招いた。

核の脅威、フクシマと同じように米国民も放射線の恐怖にさらされていました。
ボブ・ディランもキューバのミサイル危機からの根本的なインスピレーションで激しい雨が降るが生まれた。

ボブ・ディランはこの曲の「激しい雨は核爆発後の放射性下降物ではない。
「原爆の雨ではない」とディランは説明した。
「ただの激しい雨なんだ。放射能を帯びた雨じゃない。全くそうじゃないんだ。
降ってくる激しい雨」は最後の節にある。
そこで僕は‘‘毒の玉粒が僕らを皆水浸しにする”と言っている。
・・・・・・・・僕が意味しているのはラジオやTVや新聞で語られ、
人々の頭から考えを奪っていく嘘っぱちのあれこれだ。
そういった嘘っぱちを毒だと考えているんだ」。

「僕が激しい雨が降るを書いたときは」ディランは語った。
「キューバ問題の最中で、人生に充分な時間が残されているのがわからなかった。
自分が知っていることのほとんどを一曲に入れたかったんだ。
自分が出来る最大のことをしたかった。
あの曲はそんなふうにして書いた。
あの中のそれぞれの行が実際は完全な曲なんだ。
まる一曲に『使えるに違いない。
一曲の価値があるんだ。
すべての行それぞれがね。

A Hard Rain's A-Gonna Fall
中川五郎=訳
ああ、どこに行っていたの、青い目の我が息子よ?
ああ、どこにいたのいとしの息子よ?
ぼくは十二の山を登り、靄が立ちこめる山肌をよろめき躓きながら歩き回っていたんだ
六つの曲がりくねったハイウェイを歩いたり、這うように進んだりしていた
七つの悲しみに沈む森の真っ只中へと足を踏み入れていた
森を抜け出れば十二もの死んだ海辺が広がっていた
一万マイルも歩き続けてようやく墓場の入り口へとたどり着いたんだ
そして激しい、激しい
とても激しい雨が降っているんだ
ああ、何を見たの、青い目の我が息子よ?
ああ、何を見たの、愛しの息子よ?
ぼくは狼に取り囲まれている生まれたばかりの赤ん坊を見たよ
人っ子一人いないダイヤモンドのハイウェイを見たよ
黒い木かの枝から血が滴り落ちているのを見たよ
部屋中いっぱいに男たちがひしめきあっていて、
みんな血まみれのハンマーを握りしめていたよ
すっかり水浸しになっている白いはしごを見たよ
一万人もの人が喋っていたけど、みんな舌を切られていたよ
子供たちが銃や鋭い刀剣を手にしているのを見たよ
そして激しい、激しい
とても激しい雨が降っているんだ
それから何を耳にしたの、青い目の息子よ?
何を聞いたの、愛しの息子よ?
ぼくは轟く雷鳴を聞いたよ。すさまじい音で警告を発していたんだ
全世界を呑み込んでしまいそうな大波のうねる音を聞いたよ
百人の鼓手が燃え上がる手で太鼓を叩く音を聞いたよ
一万人ものが噂を振りまいていたけど、耳を傾けるものは誰一人としていなかった
今にも飢え死にしそうな一人の叫び声に、みんな声を上げて笑っていたよ
どぶの中で息絶えた詩人の歌を聞いたよ
裏通りで泣いていたピエロの泣き声を聞いたよ
そして激しい、激しい
とても激しい雨が降っているんだ
ああ誰と会ったの、青い目の我が息子よ?
誰と出会ったんだい、愛しの息子よ?
ぼくは会ったよ、死んだ子馬と一緒にいる子供と
黒い犬を散歩させている白人の男と会ったよ
燃え上がるからだの若い女性と会ったよ
若い娘に会ったら、僕に虹をプレゼントしてくれた
愛に傷ついた男に会った
べつの男に会ったらその人は憎しみに傷ついていた
そして激しい、激しい
とても激しい雨が降っているんだ
ああ、これからどうするの、青い目のわが子よ?
ああ、これから何をするつもり。愛しの息子よ?
ぼくは雨が降る前に戻っていくよ
歩いて暗く深い森のいちばん奥まで戻って行くんだ
そこには人がいっぱいいて、誰も何も持っていない
そこを流れる川の水は毒まみれで
谷間の家のすぐそばには暗くてじめじめした牢獄
そこでは死刑執行人の顔はうまく隠されたまま
飢えはおぞましく、心は忘れ去れ
そこでは色といえば黒で、数が数えられることもない
そこでぼくは伝え、考え、語り、ささやく
山にこだまさせれば、みんなに伝わるはず
それからぼくは沈み始めるまで大海原に立ち続けよう
歌い始めるまでにぼくは自分の歌をちゃんと覚え込んでいるはず
そして激しい、激しい
とても激しい雨が降っているんだ

50年前、ラジオ、テレビ、新聞でいろんなことが伝えられた
現代はインターネットが加えられ、人類はサイヴァー空間を手に入れた。
これらは嘘に加えて、真実を消してしまうテクノロジーがたくさある。
首相、大統領だってだまされてしまう今日、
そういう技術がだれでも手軽に出来てしまうから、気をつけるに越したことはない。

おまけ
秋冬コレクションのお買い物は、これ等



今回のYOU TUBEは
アルバム THE FREEWHEELIN' BOB DYLAN
からA HARD RAIN’S A-GONNA FALL
当時の世界はこうでした。
1959年にフィデル・カストロが革命でキューバを共産主義国家に変化させた。
キューバのミサイル危機である。
この事件が米ソ冷戦が全面的核戦争の破局へ拡大する危険が最も高まった瞬間と一般に同意されている
1961年6月のウィーンでの首脳会談で握手するケネディー大統領とフルチョフ・ソヴィェト連邦首相。
彼らの相互不信が2ヵ月後のベルリンの壁建設という結果を招いた。
核の脅威、フクシマと同じように米国民も放射線の恐怖にさらされていました。
ボブ・ディランもキューバのミサイル危機からの根本的なインスピレーションで激しい雨が降るが生まれた。
ボブ・ディランはこの曲の「激しい雨は核爆発後の放射性下降物ではない。
「原爆の雨ではない」とディランは説明した。
「ただの激しい雨なんだ。放射能を帯びた雨じゃない。全くそうじゃないんだ。
降ってくる激しい雨」は最後の節にある。
そこで僕は‘‘毒の玉粒が僕らを皆水浸しにする”と言っている。
・・・・・・・・僕が意味しているのはラジオやTVや新聞で語られ、
人々の頭から考えを奪っていく嘘っぱちのあれこれだ。
そういった嘘っぱちを毒だと考えているんだ」。
「僕が激しい雨が降るを書いたときは」ディランは語った。
「キューバ問題の最中で、人生に充分な時間が残されているのがわからなかった。
自分が知っていることのほとんどを一曲に入れたかったんだ。
自分が出来る最大のことをしたかった。
あの曲はそんなふうにして書いた。
あの中のそれぞれの行が実際は完全な曲なんだ。
まる一曲に『使えるに違いない。
一曲の価値があるんだ。
すべての行それぞれがね。
A Hard Rain's A-Gonna Fall
中川五郎=訳
ああ、どこに行っていたの、青い目の我が息子よ?
ああ、どこにいたのいとしの息子よ?
ぼくは十二の山を登り、靄が立ちこめる山肌をよろめき躓きながら歩き回っていたんだ
六つの曲がりくねったハイウェイを歩いたり、這うように進んだりしていた
七つの悲しみに沈む森の真っ只中へと足を踏み入れていた
森を抜け出れば十二もの死んだ海辺が広がっていた
一万マイルも歩き続けてようやく墓場の入り口へとたどり着いたんだ
そして激しい、激しい
とても激しい雨が降っているんだ
ああ、何を見たの、青い目の我が息子よ?
ああ、何を見たの、愛しの息子よ?
ぼくは狼に取り囲まれている生まれたばかりの赤ん坊を見たよ
人っ子一人いないダイヤモンドのハイウェイを見たよ
黒い木かの枝から血が滴り落ちているのを見たよ
部屋中いっぱいに男たちがひしめきあっていて、
みんな血まみれのハンマーを握りしめていたよ
すっかり水浸しになっている白いはしごを見たよ
一万人もの人が喋っていたけど、みんな舌を切られていたよ
子供たちが銃や鋭い刀剣を手にしているのを見たよ
そして激しい、激しい
とても激しい雨が降っているんだ
それから何を耳にしたの、青い目の息子よ?
何を聞いたの、愛しの息子よ?
ぼくは轟く雷鳴を聞いたよ。すさまじい音で警告を発していたんだ
全世界を呑み込んでしまいそうな大波のうねる音を聞いたよ
百人の鼓手が燃え上がる手で太鼓を叩く音を聞いたよ
一万人ものが噂を振りまいていたけど、耳を傾けるものは誰一人としていなかった
今にも飢え死にしそうな一人の叫び声に、みんな声を上げて笑っていたよ
どぶの中で息絶えた詩人の歌を聞いたよ
裏通りで泣いていたピエロの泣き声を聞いたよ
そして激しい、激しい
とても激しい雨が降っているんだ
ああ誰と会ったの、青い目の我が息子よ?
誰と出会ったんだい、愛しの息子よ?
ぼくは会ったよ、死んだ子馬と一緒にいる子供と
黒い犬を散歩させている白人の男と会ったよ
燃え上がるからだの若い女性と会ったよ
若い娘に会ったら、僕に虹をプレゼントしてくれた
愛に傷ついた男に会った
べつの男に会ったらその人は憎しみに傷ついていた
そして激しい、激しい
とても激しい雨が降っているんだ
ああ、これからどうするの、青い目のわが子よ?
ああ、これから何をするつもり。愛しの息子よ?
ぼくは雨が降る前に戻っていくよ
歩いて暗く深い森のいちばん奥まで戻って行くんだ
そこには人がいっぱいいて、誰も何も持っていない
そこを流れる川の水は毒まみれで
谷間の家のすぐそばには暗くてじめじめした牢獄
そこでは死刑執行人の顔はうまく隠されたまま
飢えはおぞましく、心は忘れ去れ
そこでは色といえば黒で、数が数えられることもない
そこでぼくは伝え、考え、語り、ささやく
山にこだまさせれば、みんなに伝わるはず
それからぼくは沈み始めるまで大海原に立ち続けよう
歌い始めるまでにぼくは自分の歌をちゃんと覚え込んでいるはず
そして激しい、激しい
とても激しい雨が降っているんだ
50年前、ラジオ、テレビ、新聞でいろんなことが伝えられた
現代はインターネットが加えられ、人類はサイヴァー空間を手に入れた。
これらは嘘に加えて、真実を消してしまうテクノロジーがたくさある。
首相、大統領だってだまされてしまう今日、
そういう技術がだれでも手軽に出来てしまうから、気をつけるに越したことはない。
おまけ
秋冬コレクションのお買い物は、これ等
今回のYOU TUBEは
アルバム THE FREEWHEELIN' BOB DYLAN
からA HARD RAIN’S A-GONNA FALL
Posted by highway61 at 14:38│Comments(1)
│昨日は消えても過去は残る
この記事へのコメント
Hat、
かなりの
コレクション持ちに
なりましたね(^^)v。
さっすが、
"Adult man"
のファッションリーダーですね。
かなりの
コレクション持ちに
なりましたね(^^)v。
さっすが、
"Adult man"
のファッションリーダーですね。
Posted by YaMaDa.(RESET) at 2011年11月06日 14:54